カルシウムと骨粗鬆症

カルシウムと骨粗鬆症

カルシウムと骨粗鬆症

カルシウムと骨粗鬆症

カルシウムが不足した場合、多くの方がかかる病気が骨粗鬆症です。

 

 

骨粗鬆症は、骨の中がスカスカの状態になり、
ちょっとしたことでも骨折してしまうなど、骨がもろくなる病気です。

 

 

骨粗鬆症は、直接的に命に関わる病気ではありませんが、
転倒による骨折から要介護状態になる人は少なくありません。

 

 

骨粗しょう症は、その原因によって大きく2つのタイプに分けられます。

 

 

1つめは、おもに加齢によって引き起こされ、「原発性骨粗鬆症」といいます。

 

 

一般的に多い骨粗鬆症はこのタイプです。

 

 

2つめは、病気や薬の影響で後発的に起こる、「続発性骨粗鬆症」です。

 

 

◆原発性骨粗鬆症
@加齢
女性の骨密度は18歳くらいでピークに達し、50歳前後から急速に低下していきます。

 

カルシウムは、腸から吸収されて骨に取り込まれますが、
年を取ると腸からのカルシウム吸収が悪くなることも骨密度低下の原因の1つです。

 

 

Aホルモンバランス
女性の場合は、閉経すると女性ホルモンの一種であるエストロゲン分泌が低下します。

 

エストロゲンは、骨吸収をゆるやかにして
骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。

 

このエストロゲンが減ってしまうと、
骨吸収が促進され、骨形成が追いつけずに骨が弱くなっていきます。

 

骨粗鬆症のの80%以上が女性に多いのは、ホルモンバランスが関係しているからなのです。

 

 

Bダイエット
ダイエットによる栄養不足は、骨粗鬆症の原因の1つとなります。

 

全体的に、食事の摂取量が減ると、特にサプリなどで補充していない限り、
全体的に、カルシウムの摂取量は不足してしまいます。

 

とくに成長期にカルシウムが不足すると、、
将来的に骨粗鬆症になりやすいといわれています。

 

 

◆続発性骨粗鬆症
@生活習慣病関連骨粗鬆症
・糖尿病
糖尿病においては、骨密度は低下していないに、
太もものつけ根の骨折のリスクが1.4〜2倍に高まるという報告があります。

 

また、糖尿病の方は、栄養の摂取制限がありますので、
そのために、カルシウムの摂取量が不足してくるといえます。

 

 

・慢性腎臓病
慢性腎臓病は、腎臓の異常や機能低下が続く病気です。

 

腎臓には、老廃物を体外に排泄するだけでなく、
体内のミネラルを調節して骨を丈夫に保つはたらきがあります。

 

慢性腎臓病になると、体内でのビタミンDの活性化が弱まってしまいます。

 

すると、血液中のカルシウム量が減り、
それを補おうと骨からカルシウムが過剰に溶け出してしまい
骨粗鬆症のリスクが高くなるのです。

 

 

・COPD(慢性閉塞性肺疾患)
CODPはタバコの喫煙等により、
慢性気管支炎、肺気腫など、気道が閉塞状態になる病気の総称です。

 

COPDの原因とされるタバコの喫煙は、胃腸の働きを悪くしてしまいます。

 

胃腸が弱くなると、カルシウムの吸収が悪くなってしまうのです。

 

 

Aステロイド性骨粗鬆症
薬による続発性骨粗しょう症のうち、代表的なものがステロイド性骨粗鬆症です。

 

ステロイドは骨と軟骨を弱くしてしまいます。

 

ステロイド薬を長期間使用している場合、
使用者の50%で骨粗鬆症を発症しているという報告もあります。

 

ステロイド薬を長期使用する病気では、
リウマチや気管支喘息、アドピー、膠原病等の自己免疫疾患などがあります。

 

 

◆骨粗鬆症の症状

 

@背中・腰の痛み
 骨が弱まる→筋肉に負担→筋肉疲労・血管収縮→血行障害→筋肉疲労度が高まり、背中・腰の痛み。

 

A神経痛
 骨が弱まる→背骨が圧迫骨折→背中・腰が曲がる→神経痛に発展

 

B寝たきり
 骨が弱まる→筋肉に負担→つまずく・転ぶ→背骨・股関節・大腿骨の骨折→一生寝たきり

 

 

骨粗鬆症にならないためにも、普段から十分にカルシウムの摂取をしましょう。

 

 

また、女性で50代の方や年齢問わず骨の病気をしている方、
リュウマチの治療中の方は、カルシウムを1日あたり1000〜1500mgは摂取しましょう。