カルシウムと骨代謝

カルシウムと骨代謝

カルシウムと骨代謝

カルシウムと骨代謝

骨は常に新しい組織へと生まれ変わっていおり、
骨吸収と骨形成の骨代謝によって骨の強度を一定に保っています。

 

 

この骨代謝は、カルシウムが不足していると正常に行われません。

 

 

個人差はありますが、1〜3年で骨が骨代謝によって生まれ変わります。

 

 

骨代謝は、骨吸収と骨形成の2つの仕組みによって行われます。

 

 

@骨吸収(古くなったカルシウムを骨から溶かす)

 副甲状腺ホルモンが、骨を溶かす破骨細胞に働きかけます。

 

 この時、性ホルモンも同時に働き、骨を溶かしすぎないようにします。

 

 

A骨形成(新しいカルシウムを骨にする)

 性ホルモンが骨を作る骨芽細胞に働きかけます。

 

 ※性ホルモン(男⇒男性ホルモン、女⇒女性ホルモン)

 

 

カルシウムと骨代謝の異常

この骨代謝が正常のうちはいいですが、ビタミンD作用の低下、
加齢によるカルシウム吸収の低下、閉経などによる性ホルモンの低下によって、
骨吸収が骨形成のバランスが崩れると骨吸収が促進されてしまいます。

 

 

すると、骨を壊すばかりで、新しい骨が作られず、骨粗鬆症に繋がります。

 

 

骨代謝を正常にするためには、何よりもカルシウムの摂取量を増やし、
ビタミンDの摂取などが必要になってきます。

 

 

また、特に女性の場合は、ホルモンバランスによって骨代謝に影響を及ぼします。

 

 

女性の骨量は女性ホルモンである、エストロゲン(卵胞ホルモン)の影響を強く受けます。

 

 

エストロゲンは卵巣から分泌され、子宮の発育や、
受精卵のベッドともいうべき子宮内膜の増殖、乳腺の発達などにかかわるホルモンです

 

 

このエストロゲンは、骨吸収と骨形成にかかわっています。

 

 

エストロゲンには破骨細胞の働きを抑え、骨吸収が進まないようにする働きがあります。

 

 

そうすることで、骨密度を維持することができます。

 

 

また、体内にカルシウムを取り入れる働きを促進してくれます。

 

 

しかし、女性は閉経を迎えると、卵巣からのエストロゲンの分泌がなくなります。

 

 

エストロゲンには骨吸収を進める副甲状腺ホルモンの働きを抑え、
骨吸収を抑えるカルチトニンの分泌を促す作用もあります。

 

 

ところが、エストロゲン分泌がなくなることで、
副甲状腺ホルモンがどんどん分泌され、
反対に、カルチトニンの分泌が抑えられてしまうのです。

 

 

それによって、骨代謝のバランスが崩れ、
骨吸収が進む速度に対し、新しい骨の形成が追いつかなくなります。

 

 

そのため、この時期の女性は、カルシウムの摂取量が重要になります。